みんなはたいているから自分も働かなければ。
周りは当たり前のように過酷な仕事をしているから、自分も違和感を感じるものの周りと同じように働くしかない。
これらはまさしく同調圧力だ。
日本人は集団行動を正とする人種なので、少数派は悪として蹂躙されることが多いので、多数派に属することを望む人が多い。
無論、少数派が必ずしも間違っているというわけではないだろう。価値観や考え方は人それぞれなので、自分が正しいと思うのであれば多数派であろうと少数派であろうとかまわないのだと思ってはいるが、集団行動を是非とする我が国の風潮の中では、それは理想論にすぎず、現実的にはやはりマイノリティはマジョリティには逆らえないのだ。
例えば、ずいぶん昔にさかのぼるが、戦時中だと20歳を過ぎた若い男子は戦争に行ってアメリカ兵と戦い死ぬことが求められる。
軍国主義の名のもとに学校の教育でそう教えられ、世間の大多数はそれが正しいと思い込んでいる。
やだ、俺は戦争になんか行きたくない。戦争なんかせず平和に暮らしたい。
今の時代の世間の価値観からすると至って至極まともな人と扱われるが、当時の世間の価値観では悪なのだ。
みんな戦争に行っているのだからお前もいけ。わがままをいうな。
なのでしぶしぶ戦争に生かされる羽目になる。
少数派は、悪として結局多数派の正に駆逐または吸収合併されてしまう運命にある。
同調圧力に逆らうことのできない日本人。
確実に言えることは、時代の変化によって何が正しくて何が悪なのかという世間の価値観がどんどん変わっていくということは間違いないだろう。繰り返しになるがそんな曖昧な世間の価値観に無理に従うことは無いと思うが、現実的にはやはり厳しいか。