尾道に消えた女
西村京太郎著作。
日下刑事の妹が尾道の観光船から突き飛ばされ、その友人の林ユキが他殺体で発見され…。
とある旅行グループが林ユキの死に関わっているらしい。
尾道といえば林芙美子の故郷で、放浪記の舞台。作中でも、放浪記の文章が引用されている。
林芙美子を林真理子と間違える日下刑事。確かに同じ小説家で名前はよく似ている。
主犯格と共犯者の関係性。なぜ仲間4人は早川を信頼したのか。その理由に驚かされた。
そのことをふまえて、お金目的で殺人を犯す人間の方がまだ救いがある、と発言した十津川のセリフに違和感を感じた。突っ込まれてもおかしくないような。
最後の犯人の陽動作戦に大半の刑事たちが引かかったが、十津川警部は...。
犯人も驚くほどの活躍だった。さすが。
日下刑事の妹と柴田刑事の今後が気になる。
林ユキが具体的にどのようにピノキオと接触したのか、なぜ連中はユキの口をふさがないといけなかったのかが不明。
誘拐されたと思われるタクシー運転手の夫婦の行方が不明。